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ホームビデオみたいなコンテンツも少し吸いたい

あまりに茹でガエル現象になっていて違和感がしばらくわからなかったのだけど、インターネットで『ホームビデオみたいなコンテンツ』に出会う機会が減っていること気づいた。

動画の時代だからわかりやすいようにホームビデオと書き始めたけど、ようは動画でいうところの再生数を意識したサムネ・映えるカラーグレーディング・有料フォントのテロップ・音ハメの効果音といった"プロ感"が一切ない動画。テロップはあってもOS標準のフォントでとりあえず乗っけてみているくらいの、ひとことでいうと『いい雑さ』がにじみ出ているもの。『数字への意識とか商業の臭いがしないコンテンツ』とも言えるかもしれない。そういったものを見かける機会があんまりない。これは別に動画に限らず文章とか写真とかでも同じことを感じている。

インターネットのユーザーは以前よりずっと増えているはずなのに、レコメンドシステムによって人気のコンテンツばかりサジェストされてくる。それは良いことなんだけど、なんていうか寂しさがあるしマスメディア化しているとも思う。インターネットのいいところの1つとして、素人のなにかに出会えるというのがあった気がしている。誰なのかもわからないけど「完全に趣味でやってるんだろうな」というコンテンツを定期的にインターネットから摂取していた感覚がある。

たぶん探せば昔よりも多くあるんだろうけど、どう探せばというところ。極稀にレコメンドシステムのスキマになぜか紛れ込んだものを見かけたり、人気のコンテンツのコメント欄にセンスがいいコメントがあってそのユーザーを見に行くとお宝を見つけたような気持ちになることが稀にある。

ここまで書いて思ったけれど、クオリティの安定したコンビニフードから高級レストランまで様々なグルメに囲まれている現代で、たまに実家のご飯やなんでもない素朴なご飯を食べるとえらく感動するみたいなことなのかもしれない。だからホームビデオみたいなコンテンツに少し飢えている。