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Instagramのフィルタ事情

他人のInstagram見るの地味に好きだったりする。

検索機能で全然知らない人のやつ無限に流れてくるしハッシュタグみたりすると全世界の人々のその一瞬がみえておもしろい。みてると実際のその人のこと一切知らないけどその人の嗜好性が伺えて面白い。全然知らない人なので、ただただ見るだけでそれ以上でもそれ以下でもないのだけど。

Instagramの撮り方みてると、これは傾向で絶対そうというわけではないけど、女性と男性でフィルタのかけかたの傾向が違っていておもしろい。女性ユーザーらしきアカウントではフィルター今でもしっかりつかっている傾向があって、男性ユーザーらしきアカウントはフィルターあんまりかけてない傾向がある。あと男性はどちらかというとコントラスト高い傾向がある気がする(あくまで傾向である)。*1同じラーメンみてる様子でも、全然撮り方と加工の仕方が違っていてなかなかおもしろみがある。Instagram見るの慣れてくるとサムネでだいたい判別できるみたいなよくわからない能力を獲得することができる。

あと最近のInstagramはフィルタ機能を推してるわけではないっぽいのもあるけど、全体的にフィルタゆるい傾向があって、昔みたいに強いフィルタかけてレトロなカメラとかポラロイドっぽい加工にするのめっきり見なくなった気がする。初期の頃のInstagramは手軽にレトロ加工ができていい感じに仕上げられる写真アプリSNSというのがウケた理由だった気がするけど、いつの頃からか時代の流れとともに"レトロ風"という文脈は消えていった気がする。「いい感じに手軽にそこそこ」から『おしゃれなやつ』みたいな切り替わりがある。昔はスキューモーフィズムでブラックベースのシブい感じのデザインだったと記憶してるけど、時代とともにだんだん雰囲気変わっていった様子がある。

そういうわけで、ユーザーのダッシュボードをずっとスクロールしてくと、だんだんフィルタがキツい感じになっていって面白い。写真に黒フチを付けたりギザギザのフチ加工をしたり、バキッとしたグランジの加工とか、強いビネットとか、やたらと色調を変えたセピア調の加工などに徐々に変わっていくのでなかなか趣がある。だいたい2011年頃の写真はみんな黒いフチに強いビネットという雰囲気があってよい。

時代はつねに移り変わるけど、"レトロっぽいフィルタ"がInstagramの世界においては既にレガシーであり"レトロ"になっているのはなんとも皮肉な気がする。まだ5,6年前とかなのに、インターネットの世界だからかレトロっぽい写真が真にレトロになりつつあって、時間軸がよくわからない気持ちになるし、自分たちの脳みそも大概いい加減だということがわかる。

5年後のInstagramのフィルタはどうなっているのだろうというのがここ最近の気分で、そもそも5年後Instagramがあるのかすらわからないのだけど、おそらくサービスが終了してしまったらInstagramに我々一般人がなんとなく上げた写真は葬り去られる可能性が大いに高いので、今の内に5,6年前のレトロとその変遷を見る体験しておくといい気がする。*2今のインターネット全てがそうだけど、一般人の様子がこれほど蓄積されているのは人類史としてはなかなか無い気がしていて、資料としては大いに貴重な気がしているので、異常かつ妙に贅沢な時代に生きているな、という気持ちが最近ある。

Instagram

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*1:ジェンダー論を語りたいわけではないし、なんとなくの観測事情です

*2:検索で2010年2011年の頃の写真見るの困難なのでユーザーをひらすらスクロールするしかない。古い順に見る機能が欲しい